Wanna be an "American-Japanese"?

A bite of my life in Oregon. アメリカでの生活をゆるく;)

大統領選挙から2週間 〜私が考えること望むこと〜

 

「アメリカのこと知らなかった。」

「知っていた気で、なんもわかってなかった。」

これがPresidential Electionから2週間たっていろいろ考えてみた反省です。

 

全世界が驚愕した(I'm not overstating!) 選挙結果。SNSでは"WHAT IS GOING ON??!" "HOW DID THIS HAPPEN??!" そして「まさか」

 

もちろん私もヒラリーが勝つだろうと思い込んでいたから本当にショックで、何も信じられず、しばらくニュースに目を通してませんでした。

 

 

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Walt Handelsman: Post Election Map | Opinion | theadvocate.com

 

 

やっといろんな面からこの事実を見れるようになったかなと思ったので、私なりの2016年大統領選挙のまとめです。

 

 

 

 

On the Election Day

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この日はあっという間にやってきた。

 

東海岸と時差があるので授業が終わった夕方6時くらいに、CNNのサイトに行きました。開票結果を見て「よしよし」って頷く気持ちだった。

だけど、「あれ、、、赤い、、、なんでトランプの方が数字が大きいんだ、、、」

でもまだそのときは数えるほどの州しか開票されていなかったので、まあ一時的なものだろう、私が見方間違えているのかもしれないと思ってた。この時点では「そんなまさかねえ」って思ってなんも信じてなかった。

 

家帰ってABC newsのライブ放送をつけたら、トランプが圧倒的なリード。あれこの州も、こっちもって赤が増えていく。。。

課題なんか集中できず、とにかく不安で、いてもたってもいられなかった。「なんで?なんでなの?」それに尽きた。理解ができなかった。「アメリカ国民正気??」

 

やがてClinton Calls Trump to Concede ElectionからのDonald Trump Elected Presidentとテロップ。トランプが制することはないだろうと思われていたthe Road to 270が、こんなにも予想をはるかに裏切って達成してしまうなんて。ただただ怖かった。

 

「アメリカがアメリカじゃなくなる」

その思いが1番強かった。

多民族国家で、いろんな人種の人がいろんなところで活躍していて、自由を謳っていて、みんなにチャンスを与えてくれる国だと思っていた。いろんな人がいるからこそ生まれる面白いアイデアがあるのだと思っていた。そりゃ問題も多く抱えているけど、diversityやequityに重きを置いていることが好きだし、 これから先もアメリカにはずっと、私が思い描いているアメリカでいてほしかった。

「トランプが大統領のアメリカにいたくない」

そこまで思った。

 

でも、その私が思い描いていたアメリカは明るく楽しい部分しか切り取っていなかったんだってだんだん気づいてきた。

 

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住んでいるにもかかわらず見えている表面的な部分しか知らなかったことが、悲しかったし悔しかった。

 

 

 

How Was My State?

  

オレゴン州。

ニュースで話題になりっぱなしだったswing statesとは違い、safe blue state(民主党支持)です。周りにはいろんな人種の人がいるし、WashingtonやCaliforniaと同じくliberalsが人口の多くを占めているということで疑いはなかった。雰囲気的にもヒラリーだろうと。

 

だからcounty別の結果を見た時に驚いた。

 

 

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Election Results in the Third Dimension - Metrocosm

 

全体的に赤がこんなにも多いってだけじゃなくて

オレゴンも、かなり赤。というか

PortlandのあるMultnomah County

隣接するHood River CountyとWashington County

Oregon State UniversityがあるBenton County 

そして私の住んでいるEugeneのあるLane County

だけが濃い青。あとは2、3この薄い青と、そして赤。

 

アメリカが広いことは身に染みて感じてきたけど、同じ州内でこんなに如実に差が出るとは正直思っていなかった。自分の住んでいるところが都市なんだと実感した。ぼけてた。留学経験も西海岸しかないし、どの町もこんなもんだと思ってた。それは違った。内陸サイドのオレゴンには思えば行ったことがなく、オレゴンはみんなこんな感じ♪って勝手なイメージだったのか、と。オレゴンに限ったことではもちろんない。

 

なんとなく話に聞くだけニュースで見るだけ。

アメリカの実情を軽視していた。

 移民の人々に仕事を取られたり、安い国に工場が移転してしまったり、かつてはバリバリ働いていたいわゆる白人労働者の人々が苦しんでいるということ。彼らは廃れた町で(Rust belt -錆びついた工業地帯- なんて呼び方悲しいって思うけど、実際そうなんだろう。。。)収入面はもちろんのこと社会的地位の向上を求めている。その層に働きかけたのがトランプだった。自分の将来への危機感を抱えている人の叫びの票だったのかもしれない。忘れられてしまうかもしれない、今までアメリカを支えてきたのは俺たちだったのに。そんな気持ちが各地で爆発したのだろう。

 

Globalismという言葉の希望で満ち溢れている感じと、Global Fatigueという言葉の力なさのコントラストが皮肉なまでに国民間の立場の差を表している。世界の大国アメリカとしてグローバリズムを推し進め続け、その弊害を無視し続けた結果なのかもしれない。

 

グローバリズムにも軌道修正が求められている。でもそれが特定の人を追い出すとかではなく、もっとみんなが共存できる世界を保ったままでいられないだろうか。

 

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"A lot of different flowers make a bouquet."  - Muslim origin

 

 

 

The Lesser of Two Evils

オバマが8年間の政権のなかで何を実際に行ってきたのか、どう国民の生活に影響を与えてきたのか、世界のなかのアメリカとしてどう国を変えたのか、振り返ってみれば、よく理解していなかったというのも今回の選挙キャンペーン中からの私の反省点でした。だから、次の大統領候補のことは今からよく知っておこうと日々いろいろチェックして意見も持っていたつもり。

 

だからこそ、

ヒラリーのConcession Speech(敗北宣言)を聞いて、泣きました。

 

ヒラリーの好ましくない話も聞いていたし、どっちもどっちだって散々言われ続けてきたし、ヒラリーになったら絶対的に良かっただなんてことまったくない、そこはわかってる。でもなんだか女性としてパワーを感じるし、目についたことだけを話していたようなトランプ相手にディベートしてきた姿も好きだったし、訴えかけているハートが伝わってきてかっこよかった。

 

ヒラリーの方が裏があると言われているし、今回だってトランプが嫌だから残った選択肢としてヒラリーに入れた人だって多い。もっと冷静な視点から見たら、いいとこだけ見て騙されてるよって思う人もいるかもしれないけど、でも私はやっぱりヒラリーが国のトップになってほしかったな。取り返しのつかないことが起きるよりは、現状維持を望んでしまった。それもアメリカの現状知らなかったといえばそれまでなんだけど。変化を必要としている人たち、つまり、国全体よりもまずは自分の利益や生活を考えなくてはならない人たちが多かった。

 

まあ、アメリカ人口3億人いてなぜ候補者がこの2人なんだっていう意見には笑ったけどね。

 

 

そのスピーチを見たあとにたまたま見つけた、トランプのミシガンでのFinal Campaign Rallyでの彼の発言がもう!

Lets get rid of Hillary! That would be a very good first step.

If we dont win, this will be the single greatest waste of time, energy, and money in my life. So we have to win. 

 

so we have to winだと?!Are you kidding me?!!って怒りました。なんでこの期に及んで自分の金が無駄になる(選挙資金はヒラリーの方が断然多かった)とか費やした時間がどうのって言ってるのかワカラナイ!!

こんだけサポーターの人たちがいて、自身の暴言で多くの人を傷つけてきて、負けたらその結果が「今までのこと全部無駄でした」ってhow rudeだし人間性をまたしても疑った。モウ!!!

 

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Michelle Obama, Melania Trump Talk Raising Children In White House | TODAY - YouTube

こんなに笑ったのは初めて見たから一瞬あらかわいいと思っちゃったけど!

 

 

私の専攻の先生、ほんっっっっっとうにトランプが嫌いでした。嫌悪という言葉を使ってもいいんじゃないかってくらい。

「1つだけ、たった1つだけトランプのいい点を言うとしたら、トランプの息子の作るワイン(Trump Winery)はおいしい。」

間接的すぎる(笑)

 

めったにクラスもキャンセルしない先生なんだけど、選挙の翌日はI'm not in a mood to talk a lot today.と言って30分ほどで授業終了。I need to go home.と言って、かける言葉もなかった。

それに対して学生たちは、同情なんだけど、あらあらかわいそうにっていう哀れみな感じがしたんだよね。実際みんなどっちに入れたかとか直接的なことは聞いてないけど、雰囲気的に察したのは「あれ、この人たち、本気で悲しんでないっぽい、、、隠れトランプかな」

別にどっちに入れようといいんです、それが民主主義の選挙だからね。ただ、ある意味リアルだなって思った瞬間でした。

 

 

 

Your Vote is Your Voice

近くのUniversity of Oregon周辺でもProtestが起きていたらしい。私が目撃したのは旗や看板を持って個々で反対を訴えかけている人たち。この人たち投票行ったのかなあ。どうせヒラリーだろうと思い込んで、投票行かずに、いざトランプになって慌ててるんじゃないのかなあ、って思ってしまった。

 

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4年に1回の選挙なんだから、もっと責任を持って欲しかった。アメリカという国がどれだけの影響力を持つ大国であるかをもっと理解していて欲しかった。

 

今回のヒラリー敗北の原因の1つが、トランプ支持者は(とても熱心なため)投票に行き、ヒラリー派の人たちは投票に行かず、それが表れてしまったから。納得できた。raceとgender別の投票結果を見てみるとまだまだ疑問はあるけど、自分の声、それが1億3000万分の1だとしても、3億分の1だとしても、きちんと反映させるために、しっかり考えて投票することの大切さを身にしみて感じた。

Brexitと今回の選挙と連続で学ぶべき例ができたのだから、日本も(ここで同様に挙げられるのは過去の民主党政権だけど、今後の話ということで)似たような too lateな状況に陥らないようにしていかなくては。

 

選挙をもっと、まじめに受け取ろう。

too lateにならないうちに政治に参加しよう。

いろんな声を聞こう。

自分の声を伝えよう。

 

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What I Expect from President Trump

就任後最初の100日間であれするこうするたくさん言ってますね。

youtu.be

 

キャンペーン中の暴言と差別的発言に満ち溢れた印象と比べると、「あれ、なんかいい人そうじゃん」なんて思ってしまいがちだけど、ちょっと待った、鵜呑みにするのはまだ早い。私的にはせいぜいマイナスからゼロになったくらいだと思ってる。というかあれが続いてたら大統領になる資格はないとも思う。好き嫌いを言っているのではなくて、ただ、あの発言たちが注目を集めるためのストラテジーだったとしても、私は、私はね、信じるのは早いと思っている。もちろんもう決まったことだから楽観的に捉えようとは意識しているけど。

 

留学生という立場からすると、OPTという卒業後にアメリカで1年間働ける資格が危うくなるかもと聞いたので、そこは本当にシリアスに直接的に関わってくるので、どうかお許しいただきたい。そんなことより先に取り組むべき問題たくさんあるよ、ね?

 

また、トランプの何が怖いって無知さでした。なんだかんだで権力が分立しているから大丈夫というoptimisticな意見も多く見たけど、なにをベースに判断するんだろうとわからないのが更に不安を掻き立てる。

 

日本との関係に関して。彼が当選後初めて会った外国のリーダーが安倍首相ということで、表向きにはいい感じだったとしか言ってないからなんもわからないけど、本当だと信じ、ちょっとでもにプラスに働いてくれればなと思います。『今よ日本、立ち上がるチャンス!』との声もあるし、実際、アメリカがこうだからこうするじゃなくて、日本のためにベストな決断を、日本が自ら指揮をとって責任持って決められるといいですね。人のせいにするのが簡単なように、他国のせいにするのもきっと簡単にできちゃうからね。

 

多くの人が最も心配しているのは移民政策だと思う。いまやいろんなアメリカ人がいて、アメリカに希望を持ってやってくる(legal illegal関係なく)人もたくさんいて、どうにか理解してもらえないものかと、私もトランプの考えを聞くのは苦しかった。しかし、いわゆる低所得層の白人たちをはじめとした変化を求めている声や現状を少なからず知って、トランプも悪くないかなと思うようになった。メディアってのも勝手なもんよねとでも付け加えておこうか。

 

でも、この記事が初心に返らせてくれた。

www.cnn.com

Is it just safer to take it off so I don't "look" Muslim? My faith whispers to keep it on in defiance of fear and in my conviction that diversity is a right and a strength in this country. 

We cannot allow hateful speech or differences to divide us. We must remain united. 

 

罪なき人たちが行き場を失って、アイデンティティを表現できなくなり、恐怖を感じながら生きる。限られた自由。本当にそれを許していいのか。せっかく、せっかく、世界はここまで差別撤廃のために前向きに進んできたのに、これでいいのか。実際に政策としてどうなるかわからない、けれど、不安を抱えながら生きる人たちが大勢いること、そして誤った解釈をしている人がいることを無視して進めていくつもりなのか。

 

そう、何が許せないってトランプが大統領に選ばれたことを、人種差別がオッケーになったことのように受け止め、自分の考えや行動を無理やり肯定している調子に乗っている人たちだ。誰が大統領になろうと、正義は変わらない。ひとりひとりの存在が尊重されるべきだという事実は、1ミリたりとも変わらない。

 

トランプは自分も持つ影響力をしっかり理解するべきだ。

 

Stop it! それで収まるのなら警察はいらない。というかあなたは、その一言で収まるような神ではない。今までの発言などがこのような事態を招いたし、しっかり責任を取るべきだ。

 

先ほどの100日計画の動画の最後に、For everyone. I mean EVERYONE. って強調して言ってるけど、そのeveryoneって一体だーれ?って聞きたい。

 

 

また、楽しみにしていることとしては、政府とは別に、社会に変化をもたらすトランプには頼っていられない女性たちが立ち上がって、どんどん活躍していける姿が見れるといいなあ。

 

 

 

Do People Change?

Victory speechのあとみんな「トランプ選挙前と後で違う。まともなこと言ってる。」と感じただろうし、アメリカメディアもhe seems differentと言っていた。あんなに非難し合っていたオバマともいい感じに話し合い進めた感じのことが報道されていたし、一体Mr.トランプ何者なのか。

 

ここでも

time.com

I don't want to hurt the Clintons, I really don't.

She went through a lot and suffered greatly in many different ways.

 あんなに俺が勝ったらクリントンをjailに入れると豪語していたのにね。他にもっとやることがあるって言っていて、その通りだし、そういう気持ちになってくれて(当たり前なんだけどね!)良かったんだけど!

 

そしてトランプのことを猛烈に支持しているAlt-right(オルタナ右翼)のグループへも

It's not a group I want to energize. And if they are energized, I want to look into it and find out why. 

冷静である。Hail Trump! Hail our people! Hail victory!(hailは喜んで受け入れよう)と叫んでいる人たちへの対応がこれとは予想してなかった。これもいいことなんだけど。大統領として、こういった反フェミニズムで極めて白人至上主義なグループを応援しないこと、つまり平等に物事を見ることは、またしても当たり前のことなんだけどね。今までとのギャップに「へ〜」って感じ。

 

 

また、当選後初めてのテレビでのインタビュー(60 mins)では

あんなにいろいろ言っていたオバマのことを

I found him to be terrific, very smart, very nice, and great sense of humor.

とべた褒めし、自分のことは

I'm a very sober person. I repect for the office and respect for the president. 

と言い、$400,000のsalary は受け取らないとか。1 ドルだけもらうって。フン。

 

娘息子たちに対し、お父さんは変わったかと質問(ナイス)

このキャンペーンの期間中he listened to intimate stories(もっとパーソナルな話を聞き)connected with people(人々とつながり)and shared struggles and challenges(困難を共有)してきたことでより良く変わった、らしいですよ。

 

 

果たして人は変わるのか。

 

私が思うに、人は変われる

ただ、たとえば、「世界一周したら人生変わった」それは変化の起点なだけであって、その起点(衝撃)からの地道な積み重ねが本当のその人を新たに構成していく要素、変化及び成長と呼べるものだと思う。

海外を旅していろんな人がいることを知りました。これは変化じゃない。だからどうするどうしていく何を実際しているってのが、本当に変わるためには必要。

知らない人でも積極的に話しかけるようになったという行動の面での変化もあるし、宗教に関係なく1人1人に敬意を持って接するように心がけているという考え方の変化もある。

 

ただ、私たちはトランプを成長させるために大統領にさせたわけではないので問題点は自分でちゃんと発見して直していってね。オバマもトランプは変わるだろう(変わらなきゃやってけない)と言っているし信じたい。そして就任までのあと2ヶ月プラス今後4年間、国民をがっかりさせないよう、つらい思いをする人が増えないよう、頑張ってほしいです。

 

 

 

Lastly...

私は大統領選挙が好きです。

どうせ選挙権のないいち外国人だから“楽しみ”という言葉を気軽に使えてしまうのかもしれないけど、2008年(私が英語に盲目だったころ)のオバマとマケインの戦いから見ているから思い入れがある。そして今回の歴史的という表現が当てはまってしまう戦いをアメリカで見れて良かった。

 

あとね、これ書いている間にも新しいニュースが続々と出てきて、いろんなことを把握したうえで自分の意見を持つのって大変だなって思ったけど、やっぱり大切なことだと思うから、これからも地道にいろんな情報やいろんな他の人の意見と向き合っていこうと思います。

 

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最後まで目を通してくれて嬉しいです。意見を持っている方がいたら聞けるのをお待ちしてます。来月一時帰国するのでそのときでも! 日本の年越し楽しみで仕方ない!!栗きんとんとん!!

 

Thank you!